スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

後ろに広がる生命


 新しい部屋の窓が東向きで、毎朝太陽が差し込んでくる。

 窓を開けると小さな庭になっていて、それほど手入れがされてる感じでもないけど、野草の花が何種類か咲いてる。名前はわからないけど。

 朝起きると、そこに出て仙道の気功法のようなものをすることが習慣になってきた。

 太陽に手をかざすようなポーズをするんだけど、毎日やってるとエネルギーが入ってくる?気の流れが変わる?なんかそういう感覚がはっきりわかるようになってきた。気持ち良いその状態になると同時に意識も変わっていく。

 一体感と言うんだろうか。座って瞑想しているだけでは僕の場合なかなか感じられない、周りとの融和感覚をよく感じる。その瞬間、個人的な想念を今は越えてるという感覚がすごくする。左脳から右脳中心の意識状態に一時的になってるだけかもしれないけど、なんかものすごく通常の思考がガラクタ的に思える。太陽の光を感じ、周りの世界と溶けていると、いつも考えてることが本当にどうでもよいと思える。

 ある日、なんかその状態にならないなー今日はこんなもんかなと思ってると、足の角度が違うことに気づいた。角度を修正して手をかざすと、いつものようにじわーっとはいってきた。角度によってこんな違うとは思わなかった。


imagesCAILBYTQ.jpg

t3-p1.jpg




 今日は天気が良かったので、気功法のあとパイプ椅子を庭に出して、コーヒーを飲みながら読書した。

 前読んだ「ラムサ」の本を、もう一回読み返してる。

 「木は死や老いを知らない。だからあなたよりも智慧にあふれている」そんなセリフがどこかにあった。

 「その通りだ。お前達だけがそれを知っているが故に、死ぬのもお前たちだけなのだ。この木はそれを知らない。この木が知っているのは生きること、光に向かって伸びることだけだ。この木はその理解において破壊という思考を持たない。だからこの木はとても知的なのだ

 「夜と霧」の中でアウシュビッツのユダヤ人に一本の木が語りかけた。

  「私はここにいる 私はここにいる 私は永遠の命だ


 僕は老いも死もあるいは、家賃の支払いも、未来の心配も、時間も知っている。

 例えば今日は、4月8日。日曜日。2012年。
 今週は○回仕事にいかないとならない。

 木はそんなことも何も知らない。

 感情らしきものがあると何かの実験で証明されたとか聞くけど、それは人の感情とは大きく違うだろう。
 彼らが知らないということ、それが彼らの歓びの理由であり、人が自然に癒される原因でもあるのかもしれない。「知らない」ためにより純粋なよろこびを知ってる、子供たちを見る時のように。

 そう考えると、もしかすると草も、石も、蝶も、破壊を知らない命そのもののエクスタシーの中にあり、人だけが限界を知りすぎた故に、わかたれているという夢の中に生きているのかもしれない。

 人は多くの出来事や、喜怒哀楽、学校や、恋愛や、家庭と仕事

 人との出会いと別れの中で織り成されよろこびと迷いのドラマの連続を人生と呼ぶ。



 その背後で、それらすべてを無言で支え、人を生かしている存在がある。

 それは自然、生命の力であり、ラムサが「ただ在るもの、在り続けるもの」と述べた存在に近い。
 そして二元的な思考以前に生きる「知らない」ものたち、それゆえに死を知らない知的なものたちだ。

 太陽の光
 あたたかさ
 ただ在り続ける木や草
 風に吹かれる蝶のしなやかさ

 それは毎朝昇る太陽としてあり
 毎晩食卓に供される白いご飯や魚たちとしてあり
 毎瞬僕らが呼吸する大気としてあった。

 僕らの背後にはそれら巨大な命のふるさとが広がっている
 目先のことに翻弄されて、人生と呼ばれるドラマを生きているが
 振り返るとそこにはただあり続ける命がある。
 僕らを生かし続ける無知と知とよろこびがある。

 僕らをだいている命のふるさとに比べれば、摩天楼も、株式市場も、僕らが自分で覗いている丸めた紙の筒の向こうに見える狭い狭いトンネルビジョンに過ぎない。

 その丸めた紙の筒の向こうに見えるせわしい世界だけが生だと思い込んだ、僕ら人間たち

 でもその瞬間にも、小利口なことを何も知らない喜びによって生かされていた。

 その巨大な愛を ただあり続ける命の無知と知を、はっきりと思い出す時かも。 



pi05endoa_convert_20120408221726.jpg

遠藤彰子さん画 空掠める翼






スポンサーサイト
知覚、リアリティetc | コメント(0) | トラックバック(0) | 2012/04/08 19:52
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。