ジャスミンが言った

 <1日目>

 草原にジャスミンの花が咲いていた
 さわやかな5月の木陰の匂いを放ち
 僕は両手をあげて精霊たちにあいさつをした
 ジャスミンがとても好きなのだ
 どうすればもっと仲良くなれるかと
 花々の周りを歩いてまわり始めた
 ジャスミンはなんて言っている?
 風に揺れる花が踊るように見えて
 こう言ってるようだ

 踊ろう 踊ろう 私たちと一緒に踊ろうよ

 え 今? 今踊るの?

 今 踊らなくて いつ踊るの?
 なぜ今踊っちゃいけないの?

 えーと 僕は大人だし それに今日は仕事前だし
 いろいろ気になることもあるんだ

 それに こんなところで一人踊ってたら
 春になっておかしくなった人だと思われるし

 じゃあ、ずっと踊らないの?
 その気がかりはいつなくなるの?
 誰も見てる人がいないところじゃないと踊れないの?
 力いっぱい喜べないの?

 今、今、今、喜ぶのは今しかないんだよ
 
 気づかないの?みんな踊っているじゃない
 太陽も、木も あなたの体の細胞も
 楽しんでるでしょ

 ジャスミンのメッセージは単純すぎておどろくほど
 それは

 今、全てを捨てて 踊ること

 踊ろう 踊ろう 私たちと一緒に踊ろうよ
 どうして今じゃダメなの
 喜ぶのは今しかないんだよ


 <二日目>


 今朝 公園に行くとジャスミンがまた誘ってきたので
 僕はびくびくとしながらその周りでスキップをして
 腕をあげたりおろしたりして回ってみた
 
 まだまだ もっともっと よろこんで
 もっともっと楽しんで 笑って

 自由に 自由に どうしたら君たちのように
 何も気にせず 人目も気にせず 踊れるんだろう

 そしてどうして僕は誰かに見られることを
 こんなに怖がっているんだろう
 何も悪いことはしていない

 ただ太陽の下で 花々のまわりで
 よろこびをからだ全体で精一杯表現したいだけなんだ

 この世界で まったく誰に見られるかも気にせず
 思い切り歌ったり 踊ったり 叫べる場所ってどこだろう?

 いや そんな無人島みたいな場所はなくったって
 本当は僕が他者から自由であれば
 どこでも限りなく自由でいられるはずなんだ

 一人でいる時さえ こんな姿誰かに見られたらどうかとか
 無様なことを自分はしてるんじゃないかとか
 自分で自分を裁いてる
 そう、他者の目を通じて 自分を縛るのは
 僕自身の意識なんだ

 僕は自分の目から自由になりたいんだ

 完全主観
 
 至りたいのはそんな無人島だ
 ジャスミンたちも 太陽も 魚も
 そんなパラダイスでよろこびを踊っている


ジャス~2

 April 2012




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詩集2(火水の子供たち) | コメント(2) | トラックバック(0) | 2012/08/07 15:30
コメント
素敵です!
 理央様

 ありがとうございます☆とてもうれしいです♪

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