宇宙の子ども部屋





  明け渡す、という言葉からは次のような言葉を連想します。

  委ねる 手放す 降参する 放棄する

  など

  明け渡せ、と言われると不安になるのはなぜでしょうか?

  それは明け渡すということは、すべてを、大切なもの、執着しているものを奪われるという可能性とつながっているからでしょう。

  誰か同じ人間に「私に明け渡せ(降参しろ、委ねろ)」といわれたら、抵抗するのは当然ですが、僕らは普通は神や宇宙と呼ばれるものに対してすら明け渡すことに恐怖を感じます。

 例えば、心の中に自分のお気に入りの部屋があるとします。

 その中にあるたくさんのおもちゃで僕らは遊んでいます。

 その中でもとりわけ気に入ってるものは、きつく握り締めています。

 その部屋の扉を開くと、宇宙空間があって、神様がのぞいています。

 明け渡すということは、この扉を開き、そしておもちゃを握り締めている手を緩めるということかもしれません。

 扉を開くとすべてのおもちゃは部屋を漂い始めるかもしれません。

 あるものは扉から浮遊して出て行ってしまうでしょう。

 でもすべてが吸い出されてしまうわけではありません。

 人間関係でも お金でも 仕事でも 趣味でも 考え方でも 僕らに必要なものは部屋の中に残ります。

 ただすべてはふわふわ浮かんでいますが。

 以前よりもイリュージョンのように消えたり 現れたり 点滅しています。

 宇宙は明け渡すことを通して すべてを取り上げるということを意図しているわけではないような気がします。

 ただ、部屋の扉を自分から開けてくれることを求めているのかもしれません。

 ところが僕らは 扉を開けると怖いお母さんが入ってきて 全部台無しにしてしまうと どこかで思っています

 その宇宙への防衛状態が苦しみであるということにお母さんは気付いています

 おもちゃを握り締めている手に力がはいりすぎて、余計なエネルギーを使い、手を傷つけていることをこそ気にかけているのかもしれません。

 お父さんが、あのおもちゃはもうああの子には必要ないと判断し、取り去ろうとするとき、強く握り締めていればそれだけ、手を傷つけてしまうでしょう。


 だからお母さんは 部屋の外で 声をかけ続けています



 「信頼して部屋をあけてちょうだい 何も あなたに必要なものすべてを 取り上げるつもりはないから

 いらなくなったものはきれいにして もっと素敵なプレゼントをあげるつもありだから」 と



 ただそれでも僕らは怖い 何を取り上げられ 何が残るかわからないから。。。

 あのすみに転がってる飽きかけたおもちゃならいいけど。。この手に握ってるやつだったら・・・・

  
 「開けなさい あなたを愛してるのよ 焼きたてのケーキを持ってきたわ」

 とお母さんが言います

 扉の向こうからいい匂いがする・・・・ 

 あまりにいい匂いだから

 ごとん、と手に持っていたおもちゃを落としてしまった

 おなかが グーッとなる

 おもちゃは食べられない お母さんの作った料理しか 僕らは食べられない

 どうしよう?

 雷親父が来る前に

 開けようか? 

 やめとこうか?

 宇宙の子ども部屋で 僕らはドアノブを握って考え続けます。


 でも、きっと

 おいしそうな匂いと優しい声に負けて

 僕らはドアを開けるでしょう。

 
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神様 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/01/19 17:29
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