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星よりも笛を



                           星よりも笛を




  美しきものへ



 満天の星空のもとの野で
 笛を吹きそぞろ歩くものに出会った
 そのものが笛をこよなく愛するを知り
 僕は問いかけた
 主よ
 あなたはあの
 渦巻く銀河と 
 そしてあなたの笛と
 どちらを先におつくりになったのですか?
 そのものはやわらかな口元を笛から離すと答えた
 友よ
 私はこの笛を深く愛し
 いつも吹いている
 そのことからわかるであろう 
 私はこの笛を最初につくりあげ
 そののちに
 あの星々をつくりあげた
 あの星は私の調べのためにある
 そう言うと 
 彼はまた妙なる音色を奏で始めた
 僕は再び問うた
 主よ
 あなたは足元のバラと
 そして大地と
 どちらを先につくられたのですか
 彼は答えた
 私は大地や金剛石よりも早く
 バラをつくりあげた
 バラの愛が
 この大地を生み 金剛石で彩ったのだ
 と
 彼は僕を見つめて言葉をつないだ
 星よりも笛を 大地よりもバラを
 妙なるもの 美しきもの 小さきもの を
 まずはじめに
 わたしはつくる 人の子よ
 なによりもまずはじめに
 私は お前をつくる いとし子よ
 私達のいる 今を 最初につくりあげたのだ
 そして 私達のいるこの世界を
 笛や 戦や 夜明けや 林檎を
 ともに夢見ることにしたではないか
 友よ お前は笛だ 
 私のもっとも愛するものだ
 彼はそれだけ言うと
 再び笛を口に当て
 妙なる調べを奏でながら去っていった
 その調べが遠く去り
 銀河の静寂だけがしんしんと降り始めたとき
 時は一度も流れてはいないことを知った
 
                           
                                                    2015 3 2

                         

                
                    krishuna.jpg

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詩集2(火水の子供たち) | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/03/03 09:47
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