スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --:--

羊皮紙と虹


  嵐は遠い海上に去り

  夕暮れの空に虹がかかった

  濡れた梢から白い鳥が羽ばたき

  虹の橋をくぐってゆく

  遠い昔
  名も形ももたぬ世界で
  僕はこの世界を丸く映す
  小さな水滴だった

  蛇口から流れる水
  道路に連なる車のライト
  遺跡のように立ち並ぶビルを

  ただ何も知らずに映していた

  やがて旅が始まった

  すべてが見知ったものになってゆくとは
  なんて不思議なことなんだろう

  僕は屋根裏部屋で地図帳を開き
  いったいいくつの国や街の名を覚えてきただろう

  あなたの名を知り
  そしてあなたとの出会いを当たり前だと
  思うようになったのだろう

  あなたと出会った時も確かに空には虹がかかっていた

  今また虹をくぐる時

  心からすべての名は洗い流されて

  奇蹟があらわれた

  僕がなにひとつ知らなかった世界に 知らなかったあなたといるという奇蹟が

  天国で渡された羊皮紙の地図

  そこには 僕らが虹をくぐる場所だけがいくつも刻まれている

                                         
                                                        2015・9・16



        090719_1835~01
スポンサーサイト
詩集2(火水の子供たち) | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/10/10 15:36
コメント

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。