卵の中の黄身

我もなく うつし世もなくなにもかも  神の中なる 神のあらわれ  BYダンテス・ダイジ

亡霊

 ダンテス・ダイジが南無阿弥陀仏を唱えていると

 竹富島の便所で首を吊った友人の亡霊があらわれた。

 非業の死をとげた友人の亡霊に

 一緒に死んでくれとすがりつかれた彼は

 「君と一緒に首を吊って死んでもいい」と応えた。

 彼は決して念仏で友人の亡霊を成仏させようとはしなかった

 私が君と一緒に死んでもどうなるものでもないと

 諭したりはしなかった。

 彼には彼の孤独が痛いほど、理解できたから

 友人と首を吊って死ぬ事は

 それは間違った選択かもしれないが、一番素直で優しげな

 人間が犯す間違いなのかもしれない。

 それは、融通無碍なあまりにも自由な優しさに見える。

 ダンテス・ダイジは確かに一度、竹富島の真夜中の便所で

 友人と首を吊って、死んだのだ。

 それくらいに彼は自由な、当たり前の人間だったのだ。





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  •  鳥が卵から無理に出ようとする
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     その神は名をアプラクサスという


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